工藤勇一さん
(東大五月祭の教育フォーラムでの発言より 教育新聞2019年5月27日付)
工藤勇一さん(1960- 山形県出身)は、長年公教育の現場で学校マネジメントの改革に取り組んできた現役の教育者。特に東京都千代田区立麹町中学校の校長として「宿題廃止」「定期考査廃止」「固定担任制廃止」「校則の自由化」などの斬新な改革を推し進めたことで知られる。その改革についての著書『学校の「当たり前」をやめた。 生徒も教師も変わる! 公立名門中学校長の改革』(時事通信社、2018年)でも、「作文」について次のように記されている。
「作文は読み手を想像しながら、文章の構成や書き出しを工夫して、読んでくれる人の興味関心を喚起しようとするものです。そうした『他者意識』があってこそ、「伝わる」文章を書くことができるようになります」
「しかし、子どもたちは、作文を書く際に、「他者意識」を持つことが少ないと思います。何を意識しているかというと、担任に「褒められること」「評価されること」、あるいは「怒られないこと」です。もしこのような意識で書かれているとすれば、将来に向けた、文章を書き、考えを伝える能力を身に付けることにはつながりません」(56頁)
ところで、山形出身の教育者といえば、受け持ちの生徒の生活綴方(つづりかた=作文)の文集『やまびこ学校』を世に出し、それがベストセラーになった無着成恭(むちゃく せいきょう1927-2023)が思い浮かぶ。無着成恭と工藤勇一さんとは実践を支える思想に近いものがあるように見えるので、何らかの影響関係があるのではと思い、少し調べてみたがわからなかった。
参考文献:『学校の「当たり前」をやめた。 生徒も教師も変わる! 公立名門中学校長の改革』 ― 単行本 – 2018/12/1(クリックするとAmazonに移ります)