大パリニッバーナ経(大般涅槃経)より

(中村元訳『ブッダ最後の旅 大パリニッバーナ経』65頁)

ブッダ(釈迦)が自らの臨終に際し弟子のアーナンダに説いた言葉として伝わる。「島」の原語はパーリ語の「dīpa」で「燈明」とも訳せることから、引用した全体は「自燈明 法燈明」という短い句でよく説かれる。茫漠たる陸地と海を越え無数の人々の間を通ってきた言葉が、「燈明」(闇を照らす明るみであること)と「島」(大海の波にのまれない島であること)という二重の表象と意味を保っていることが、その意味の深みをのぞかせているようで興味深い。