IT技術が世界を網羅し生成AIが席巻する時代に、人文科学を学んできた者として何ができるか、何が求められるかを見越した結果、〈意味〉ということを再考するためのアーカイブを作ろうと思い立ちました。それが当サイトです。
当サイトでは、日本で生活するなかで折々に出合う、思想や生き方、信念、美しい感性などが凝縮した言葉を1センテンスずつ掲載します。その言葉を発した人物や、言葉のある文脈、背景にある事柄、その言葉を選んだ意図などの簡単な説明を適宜添えます。
さらに、1センテンスの引用では足りない文献の要約や、まとまった論考等を随時掲載する予定です。
掲載する言葉を選ぶのはサイト運営者です。古典的な文献からだけでなく、同時代の各種メディアで報じられたものも含みます(活字からでなく音声を文字起こしして引用することもあります)。
こうした形で一定のものにまとめ、公開していくにあたり、9年前の新聞記事に掲載されたある大学出版会の編集者の言葉を参考にしました。「自分がこれは大事だ、面白い、と思ったことをきちんと確保して、そこに一つ一つ点を打っていけば、線が見えてくる。なぜ面白いかは、あとでわかることもあります」(橘宗吾氏の言葉=朝日新聞朝刊2016年10月16日)というものです。
当サイト運営者も言葉や色彩による表現を扱う研究や仕事の傍ら、その折々に心に響くことをメモ書きや写真や本に引いた線で「確保」してきました。それらを今、あらためて一所に並べ、点から線が、線から面が見えてくるのを期待するのです。見えてくるのは、当人の目にかぎらないでしょうし、個々の言葉は別の人には別の意味をもつでしょう。それゆえ、現代に生きて共通の問題に日々直面する多くの人とそれらを共有したいと思います。
2025年7月吉日
若干の凡例
*一部には、映画やドラマの台詞、経典など、直接本人が発言や執筆したものでない言葉も含みます。
*引用させていただいた言葉が誰のものかの表記について、原則として、本人の著作物からの引用でない場合、ドキュメンタリーや取材記事からの発言の引用などの場合は、敬称「さん」を付しています。
運営・編集: 道草 円(Madoka Michikusa)
Profile
大学で西洋史を学んだ後、一転して日本の伝統工芸のろうけつ染め工房に弟子入りし和服の染色に携わる。三十を過ぎて日本哲学を学ぶため大学院へ。修士号取得の後、一般書籍の編集や団体の広報関係の仕事につく。この間、社会は「失われた三十年」と言われるも、結局何が失われたのか、ライフワークとしてずっと考えている。
